全国の自治体で取り組まれている健康事業をご紹介いたします。
高齢化が進み医療費の増大が予想される中、東京都荒川区が着目したのは、介護を必要とせず元気に暮らせる期間、いわゆる“健康寿命”を延ばすことです。
荒川区では、平成14年に高齢者を対象に、転倒による骨折の予防のために足腰を鍛える「ころばん体操」を首都大学東京の山田拓実教授と共同で開発。現在、老人ホームや公民館など、区内26箇所で開催されており、だれでも自由に参加することが出来ます。
また、区民の健康な生活をサポートする「あらかわ満点メニュー」の取り組みも。安い、おいしい、ヘルシーをコンセプトに女子栄養大学短期大学部と区内の飲食店が連携し、それぞれのお店の味を活かしながら考案しています。
そして、荒川区が現在重点を置いているのが、糖尿病対策。
荒川区国民健康保険を管理している国保年金課では、レセプトデータを活用した糖尿病対策が行われています。
埼玉県では、平成26年10月から県が旗振り役となり、各市町村で糖尿病性腎症重症化予防プログラムがスタート。
重症化リスクの高い患者への生活指導や、予防のための医療ネットワークの構築など、各地域の特性にあわせた体制作りが進められています。
当初19の自治体市町村 でスタートし、その後わずか1年半で、全63市町村での展開を目指すほど広がりを見せています。
医師会や国保連国保連合会 などとの対話によって実現した全県挙げての重症化予防。その取り組みをご紹介します。